続ける 椿野蒼
こんにちは。新4年の椿野蒼です。工学部物質科学工学科に所属しています。
今回のブログでは、私が九大サッカー部に在籍した約3年間で学んだこと、考えたこと、そしてこれからについて書きます。直感を大事にした文章なので、抽象的な文章になっていますが、ご一読いただければ幸いです。よろしくお願いします。
続ける。これが私の今年のテーマです。と同時に、この3年間の学びを表現した言葉でもあります。
振り返れば、逃げてばかりいました。気付けば逃げることに慣れてしまっていました。大した目的意識も持たずに過ごした3年間でした。つまり、成長がなかった3年間だとも言えます。しかし、だからこそ知り得た自分の最大の課題があります。それが、今回の表題にある「続ける」ことです。
私は本当に「続ける」ことが苦手です。最初の意気込みと口だけは立派なのですが。筋トレ週3回は続けよう、ストレッチは毎日しよう、英語の勉強はコツコツ毎日しよう、1日7時間は睡眠時間を確保しよう、水を毎日2ℓは飲もう。今まで様々な目標を設定してはいつの間にか続かなくなっているということの繰り返しです。長く続いたとしても半年です。何かを始める時は、立てた目標を達成している自分の理想像、地道に頑張っているQOLが高そうな自分を想像してウキウキしています。ただ、いざ始めるとその作業は想像以上に地味で、やってられなくなります。何がいけないのか、やはり性格か。それも一因であるという側面は否定できませんが、結局大切なのは一に環境、二に振り返りだと私は思います。
まず環境について。私は、九大サッカー部を辞める決断をして当時のキャプテンにその意思を伝えたことがあります。しかし、結果的には辞めずに踏みとどまることになりました。それはなぜか。キャプテンはこう言ってくれました。「お前みたいに真面目に頑張ってくれる奴は必要なんだけどなぁ」。本人は何気なく言った言葉だったかもしれませんが、自分が何か1つでも必要とされている理由を知ることができて、考え直すキッカケとなりました。そして、高校時代の友達で今も私と同じように大学でサッカーを続けている親友にも辞めることについて相談しました。シンプルに辞めて欲しくないと言われました。高校サッカー部を引退して大学に入るまでの間、お互い大学でもサッカー頑張ろうなと毎日のように話していた日々を思い出し、その言葉がじんと響きました。大学は違うのに、なぜかは分からないけれど、その親友のためにも自分のためにもまだ頑張れると思えました。こうしてまた心機一転大学でサッカーを続けることを選んだのです。”一緒に”目標を持って頑張る、刺激を与えてくれる、自分を必要としてくれる友達、仲間がいるとより長続きするのではないかと思います。その友達が同じ目標に向かって頑張るライバルだと負けず嫌いの私には合っていますし、目標は違えど他のステージで頑張っている友達だと自分を見つめ直して再起できるキッカケになります。自分1人では続かないことも、環境次第ではその状況は一変する可能性が高いです。人に頼ること、人に弱みを見せることは恥ずかしいことではなく、むしろ人に頼れることは1つの強みだし能力だと思います。ここまでは個人のことを書きましたが、これがチームになるとどうか。お互いがお互いの長所、短所を知り、認め合うことが大事で、さらにそれを伝えられる、伝えやすい環境作りに努めるべきだと考えます。無理矢理にでもコミュニケーションをとる時間は設けられるし、まずはそこから始めていくことが地道に「続け」ていける基盤になっていくのではないかと思います。これらのことから、環境は自分を何倍にも強くしてくれるし、「続ける」ことを後押ししてくれる大事な要素だと考えます。
次に振り返りについて。何かを始めるとき、部活でいうと新チームが発足するとき、目標を設定するところから始めることは必要だし重要だと思います。ただ、設定するだけで満足して頑張っている気になるのはもったいないし、それだけでは長持ちしないと思います。私は今まで様々な組織、チームに所属してきましたが、その分様々な失敗も経験してきました。その失敗のほとんどが、”失敗”を活かすことに”失敗”しています。新しく始めたことを失敗と捉えるやいなやキッパリとやめてしまったり、いつの間にか習慣が途絶えてしまっていたりと、当初立てた目標、方針、やり方から大きく外れ、もと通りになっていることが多いです。目標を掲げ、高いモチベーションを保ち続けることは非常に難しいし、何を目指しているのかが分からなくなることも多くあるかと思います。だからこそ、半強制的に振り返る機会を作らなければならないのではないかと考えています。目標に少しでも近づいているのか、目標に近付こうと努力できているのか、目標に対して今何が足りないのか、そもそも目標は何だったか。このようなことを定期的に振り返ってはじめて、軸がほとんどぶれていない目標までの最短ルートを作ることができると思います。これは個人でもチームでも同じことではないでしょうか。「続ける」ことは凄く難しいですが、「続け」られていない期間を短くすることはより簡単で現実的だということです。今年の九大サッカー部は新チーム発足と同時に新たに「革命」というスローガン、5Cという具体的な目標を掲げ、さらに組織編成も整えて、チームを一新しようとしています。私は、チームが向かっている方向の軌道修正ができるように、そして組織運営が滞っている時にいち早く察知して組織を年間を通して機能させられるように、残りの約8ヶ月間頑張っていきたいと思います。そのためには、上記のように定期的に予め振り返りの場を設定したり、ふとした時に助言ができるように、自分自身のモチベーションが下がってしまっているときにこそ同回、さらには後輩たちにもうまく頼りながら、目標を見失わない努力をしようと思います。振り返りについても、環境と同様に「続ける」ためには欠かせないことだと私は考えます。
ここまで色々と書きましたが、これはほとんどのことを「続ける」ことができない人が書いた、「続ける」ために必要なことです。言わばただの私の抱負であり、約8ヶ月後、この考えは正しかったと言えるように頑張るための自分への戒めとも言えます。説得力はないと思います。しかし、そんな自分でも唯一続けられていることがあります。それは、サッカーです。先ほど、大した目的意識も持たずに部活を続けていたと書きました。私はそれもそれで、捉え方次第では良いのではないかと考えます。矛盾が生じているようですが、この”矛盾”こそが私に1つの答えを与えてくれました。何かを続けていると、成果が出なかったり楽しくなくなってしまって、続けていて何の意味があるのか、やめて新しいことにチャレンジする方がよっぽど有意義なのではないか、と思う時も出てくるかと思います。モチベーションが下がるときがあるのは当然だし、浮き沈みがあっても良いと思います。無理矢理モチベーションを上げようと思っても上がらないときも当たり前にあります。しかし、そんな時は地道に何も考えずに続けることが大事だと私は思っています。沈むこともあるのならば、浮くことだってあるはずです。そのときを地道に待ちます。いつの間にか上がってきているときもあるし、近くに友人、仲間がいる限り、彼らは思いの外モチベーションが上がるキッカケを与えてくれます。私自身、去年はケガに悩まされ、半年近く部活に対してのモチベーションを欠いていました。しかし、部活を辞めることはせず、リハビリ、筋トレ等、できることはグダグダと一応「続け」ていました。プレーせず、ただただ傍観する日々は、虚無の時間とも思われましたが、だからこそ、地道に頑張っている人の姿はよく目に映るようになりました。その中でも、私のモチベーションを上げるキッカケを作ってくれたある先輩がいます。その先輩は、去年のチームではあまり出場チャンスを得ることができず、ベンチを温める日々が続いていました。私から見て調子が良さそうに見えるときも試合で使ってもらえず、悔しいだろうなと勝手に共感していました。それでも、文句も言わず、嫌そうな顔一つせず、地道に練習に取り組み「続け」ていました。そして、後期リーグのある試合でスタメン出場を果たし、今までの鬱憤を晴らすかのように躍動し、本当に輝いていました。単純にカッコ良いなと思うと同時に、ケガを言い訳にして逃げている自分から抜け出そうと思えました。思うようにいかないときでも「続ける」ことを怠らなければ、どこかのタイミングで花開く可能性を高めることができるんだということを学びました。これもまた、私が現状から逃げ出して部活を辞めていたら得ることができなかった学び、すなわち「続ける」ことで得た「続ける」ことは大切だという学びです。
このように、何か「続け」ないと分からないこと、気付けないこと、構築されないものは大いにあるのではないかと思います。「続ける」ことでその続けていることに意味を見出せる可能性もあります。何もかも「続ける」ことが正しいとは思いませんが、その努力を怠るのはナンセンスだし、もったいないと思います。上のように述べましたが、もちろん可能ならばモチベーションを高い状態で保ち「続ける」ことがベストだと思います。ただそれが難しくなった場合、地道に「続け」ているだけでも意味はあるのではないかというのが私の考えです。
残された大学サッカー生活では、環境、振り返りというキーワードを頭の片隅におき、「続ける」をテーマに、自分自身とチームを高めていけるように頑張ります。来年の引退ブログで、今回は説得力のなかった文章を説得力のある文章に変えられるよう、精進します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今年も九州大学サッカー部の応援、よろしくお願いします。
新4年 椿野蒼
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