部員ブログ「(新入生に読んでほしい)頭の中の色々。」 山本雄大

学生主体。指導者不在。もし多様な選択肢があるならば、これらの環境に好んで身を置く人は多くないだろう。入部して2年たった今でも指導者はいるに越したことはないと思っている。学生主体の組織として活動するのも色々手間がかかる。しかし、これらの環境による負荷以上に、得られるものは貴重で、大きいと断言できる。

組織と向き合うことは、自分と向き合うことである。その理由は現状ではまだ言語化できない。おそらくは組織と向き合い、組織を動かすうえでは責任だとかそういうものが絡んできて、思考のベクトルが自分に向くのだろう。この事実は他の部員ブログをみても明らかであり、いつも組織と向き合っている幹部の先輩の文章は、より深く自分と向き合っていることが読み取れるものであった。また、海人さんの引退ブログも自分と向き合う姿が素直に書いてあることが印象的であった。おそらく部員の全員が、こういったブログ等では発信していないとしても、日々自分と向き合っているのであろう。

じゃあお前は自分と向き合ってどうなったんだという話であるが、答えはシンプル。できることとできないことがより明確になった。「自分の長所と短所くらい既に理解してるわ!!」と思う人も少なくないだろうが、例えばその短所があらゆる状況においてどの程度問題で、どうすれば隠せる、または克服できるのか。という風に詳細に理解することは意外とできていない。それ以外にも自分の本質的な(キャラではないという意味で)考え方や価値観がより明確で根拠あるものになってきているという感覚も何となくだがある。

 ここまでをまとめると、「組織に向き合い、自分と向き合えば今よりも少し大人になれるよ。」「そして九大サッカー部にはその組織と真剣に向き合う機会が豊富にあるよ。」ということである。そして僕はこれに大きな価値を感じている。週5日という活動の中で大学生活の半分以上を部活につぎ込むというのは一般大学生からするともったいないように感じるかもしれないが、それだけの価値はある。というか、時間をつぎ込んでいるからこそ、この価値は生まれているといえる。

 以上が最近感じていることと、ふわっとした新入生へのお誘い。以下、今シーズンの自分の活動について。

 今シーズンのスローガンは「チャレンジ」であるが、僕のチャレンジは自分へのチャレンジである。練習メニューの作成について妥協しないこと。ピッチで起きている現象を正しく把握し、反省し、改善する、というサイクルの徹底。ピッチ内外で自分の欲望に打ち勝ってサッカーを第一に考えること。

サッカーのトレーニングは面白いもので、似たような練習でもグリッドの広さ、細かなルールや制約、人数とその配置、意識する要素などが少し変わるだけで、発生する現象や、トレーニングされる要素は大きく変わる。だからチームにとって適切で質の高い練習を行うためには、練習の細かな設計にまでこだわる必要がある。

反省して改善することを繰り返す、いわゆるPDCAを回すってやつはきちんとやれば結構面倒だ。しかしその効果は絶大で、これなしでは成長の幅は大きく限られてしまう。というかやらなきゃ論外。僕は練習時間以外でも生活のほとんどの時間で練習含めサッカーのことばかり考えているタイプだが、これまでのことを振り返らずに、先のこと、やりたい練習や戦術のばかり考えている。いろんな意味でバカだ。今シーズンはとにかく振り返りと改善を色んなところできちんとやり続けなければならない。

序盤では組織がどうだとかグダグダ書いたものの、結局やるのはサッカー。そして求められるのはピッチにおける結果である。これは変わらない。もちろん僕自身、あらゆる取り組みは勝ちたくて、勝つためにやっている。全ては1部昇格のために、本気で、とはいえ楽しんで、今シーズンを走り切ろう。

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