ここにいる理由 柳本賢太郎
2018年3月8日午前11時に伊都キャンパスセンターゾーンで合格者の番号が書かれた掲示板で自分の番号を見つけてから早くも2年が経過した。大学生活折り返し地点を迎えていると思うと焦りを覚える。この二年間で自分は何を学び、何を身に付けたのか。今回は学習のことは置いておいて、それ以外の部分に焦点を当ててみようと思う。
九大サッカー部に入ったきっかけは、ごく単純なもので、小中高と続けてきたサッカーを大学でも続けたかったからである。
「サッカーをやるだけならサークルでも十分可能だ。」
いろんな人からこのようなことを言われた。確かにサークルでもサッカーをすることはできる。サークルに入っていれば、もっと自由に時間を使えていただろうし、別の人生が
あったであろう。当時の自分がなぜサークルではなく、週5回の活動がある部活を選んだのかは正直分からない。結局一度もサークルの新歓などには参加することなく、サッカー部への入部を決意した。うまく説明することはできないけれど、理屈というよりも、衝動的なものだったのかもしれない。
希望を胸にサッカー部に入部したわけだが、ここ2年のサッカー部での活動は到底満足できるものではなかった。公式戦へのメンバー入りは一度もなく、人数が少ない関係でB戦の試合も少なく、試合に出られないという状況の中、サッカーに対する気持ちが徐々に弱くなっていったことも事実である。
「試合に出られないのならわざわざ部活でサッカーをやる必要はないのではないか?自分は何のためにここにいるのだろうか?」
とも思い、何度か退部することも考えた。しかし、新チームが始動して二か月が経った今、やめなくて本当に良かったと思っている。去年と一昨年はリーグ戦に帯同してもメンバー入りせずに試合の運営のサポートをすることがほとんどだった。また、九州大学サッカー連盟での人からはあまり見えない場面での活動にも取り組んだ。高校までは出場機会に恵まれ、なかなか裏方の仕事をする機会というものはなかったが、この二年でピッチの外での経験を積むことが出来た。試合に出ることだけがサッカーではないし、むしろ様々な角度からサッカーに対してアプローチをしたほうがチーム全体の総合力は上がる。今なら、新たな視点で、俯瞰的にチームそしてサッカーそのものに関わることができると確信している。そして何よりも今が一番サッカーを楽しめている。
新チームが始動し、再び横一線からの競争が始まった。今はもちろん試合に出て活躍することが第一の目標だ。だけど試合に出ることができるかどうかはその時になってみないとわからない。どのようなような立場であってもその時にやるべきことをやる。個人的な目標とチームの目標が今シーズン終了した時点で達成できているかどうかを考えても先に進むことはできないけど、それを達成するための努力はいくらでもできる。そして自分がこのチームで何を残せたのか、どのように貢献できたのか、未来の答えを見つけるために、今を全力で取り組んでいきたい。
新3年 柳本賢太郎
0コメント