引退ブログ 中島悠斗

今、私はこの文章を締め切りぎりぎりで書いています。すっかり忘れていました。ただ、せっかくこのような形でサッカー部での日々を振り返ることができるということなので、一つ一つ思い出しながらここに記そうと思います。

 

入部して一年目の私は同学年に対して少しとげとげしかったと思います。理由は同学年のみんななら知っていると思うのでここには記しませんが、今考えれば少し恥ずかしいです。そんな自分にも優しく接してくれた同学年のみんなには感謝してもしきれません。特に印象的なのは、私が飲み会でつぶれて、お店に22000円を請求されたときに、みんなでお金を割って金額の一部を払ってくれたことです。この学年は、慈愛の心で構成されているなあと思いました。この話は今後も美談として語りたいので、あの時の金を返せとかもう言わないでください。

1,2年の時の私のサッカーを一言で表すなら「怪我」だと思います。怪我をするために部活に入ったんじゃないかというレベルで怪我をしていました。おそらく二年間のうちトータルで一年間は怪我していました。同じ箇所を何度も怪我するというより、いろんな箇所を怪我していたので、対策のしようがなく、頭を抱えていました。もし怪我をしなかったらもっと充実したプレイヤー人生を送れたのではないかと今でも考えてしまいます。ただ、得たものがないかといえばそういうわけではありません。客観的に試合や練習を見る中で、何か得ようとした結果、サッカーに対しての理解は深まっていきました。ただ、それが自分の技術の低さ故に、プレーに反映されないところが非常に悲しかったです。

3年生の春先から私は公務員試験の勉強のため部活を休部させていただきました。これは部活の話ではありませんが、この一年は大学生活の中で最もきついものでした。もう戻りたくありません。すべての試験が終わったのち、4年生の夏からまた部活に復帰しました。復帰前は、サッカー部の半分近くは知らないメンバーということもあり、なじめるかどうかというところでかなり不安がありました。しかし、復帰してみたら、4年と3年からのサポートや、1,2年のやさしさもあり、比較的早くチームになじむことができました。本当にみんなには感謝しています。ただ、体力面、技術面の落ち方には自分でも驚きを隠せませんでした。最初の15分の練習で体が動かなくなる自分に焦りと不甲斐なさを感じる日々でした。それでも中途半端なことだけはしたくなかったし、戻ったからには何かチームに残したいという気持ちがあったので歯を食いしばって練習に食いついていきました。1か月半ほど経ち、少しずつ体も動き、ボールタッチも落ち着きだした時には、自分の中で忘れかけていたサッカーの楽しさを改めて感じることができました。これは一度サッカーから離れたことで得られた大きなものの一つだと思います。

私が復帰した当時のチームは、前期リーグを折り返し、残留争いをしている状況にありました。ただ、ここから上位争いに食い込むことも可能であり、目標である上位進出に向けて取り組んでいました。そんな中で自分がやれることは何なのかと考えたときに、プレー面ではほとんど何も力になれないことは分かっていたので、ミーティングで積極的に発言したり、選手と積極的にコミュニケーションをとったりすることを意識しました。こういったことが少しでもチーム全体にプラスに働いてくれたらという思いでやってきましたが、そう簡単にいくほどサッカーは甘くありませんでした。後期リーグが始まると、後期初戦こそ勝利からスタートできましたが、そこからは勝てない試合が続くようになりました。試合に出ていない自分でも苦しく、逃げ出したい気持ちになっていたので、試合に出ていたメンバーはより苦しい思いをしていたのだと思います。苦しい状況でも私は継続して自分のやれることをやってきたつもりでしたが、試合に出て苦しんでいる彼らをもっとサポートできなかったか、他にもやれることはなかったかと今でも後悔しています。結局最終戦でも残留は決まらず、入れ替え戦までもつれ込んだ末、無事チームは残留を決めることができました。残留が決まった際には何よりほっとしました。

大学サッカーで得られたものは何ですか?という質問が来たら、私はおそらく仲間と言うと思います。べたですけど・・・。

練習中には互いに厳しことを言いあいながら切磋琢磨し、練習以外ではご飯を食べに行ったり、くだらない話をしてはしゃいだりした日々はかけがえのないものです。何より指導者がいないという環境の中で、どうすればいいか試行錯誤しながらみんなで苦しみ、勝利を求めて努力しあったという点で、今までやってきた部活動の中でもより強い思い入れが生まれたと考えています。同学年のみならず、下の学年、そして卒業されている上の学年の方々にも本当に感謝しています。大学でも部活動をして本当に良かったです。ありがとうございました。

九州大学サッカー部 公式ホームページ

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